2-A02 不可能立体を立体視環境で透視投影を用いて可視化するシステム
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2-A02 不可能立体を立体視環境で透視投影を用いて可視化するシステム
横井 総太朗(東京大学),松本 啓吾(東京大学),鳴海 拓志(東京大学)
不可能立体をコンピュータグラフィックス上で表現する技術は,アートやエンターテインメント,認知心理学への応用を目指して研究が進められてきた.しかし,三次元的に不可能立体をモデリングする従来の研究では,特定の視点からのみ成立する錯覚が,他の視点からは不連続な面や歪みとして現れるため,錯覚を維持できないという課題がある.そのため,複数の視点から同時に表示することが求められる Virtual Reality (VR) のような立体視環境において,不可能立体を成立させる研究は限られている.本研究では,左右の視点ごとに異なるモデルを用いることで,両眼視差を活用して透視投影で不可能立体を立体視できるシステムを提案する.具体的には,本システムを用いて代表的な3種類の不可能立体を,立体視環境下で透視投影によるモデリングとレンダリングを行った.本研究の成果は,VRのような立体視環境で自然に不可能立体を表示し,他の物体とインタラクションを可能にする点にある.